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塾講師活用、迷ったらココ

役職等級制度とは、本当に「長」の仕事を行なう立場(ライン長)になって初めて等級が上昇するランク制度のことをいいます。 逆にいえば、ライン長にならなければ昇格(等級が上がること)しないということです。
この整備のあと、わが社では能力の等級が敷ける、という判断がなされた場合は職能等級制度を導入してもよいでしょう。 年功に関係なく「長」が生まれることの多い小売業や外食産業、ソフト、サービス業の現場職種(中小企業はほとんどが現場職種)には、資格等級制度と基本給をリンクさせるやり方は難しく、職務給的な「仕事(ライン長も仕事としてとらえる)と賃金をリンクさせる」やり方を定期昇給制度、年功序列と混ぜ合わせながら考えることになります。
いろいろ試行した結果、ここの文化はほとんど無意味でした。 ある会社でこれを行なったところ、部長の要件は、「先見力がある、部門経営ができる、リーダーシップがある、実績がある」等々でした。
この内容を細分化しようと思えばできますが、言葉のアソビの範晴から出ることができません。 また中小企業において「ラインの長」というのは、上にいくほど選別されるのではなく組織の要請によって選任される(多少役不足と思われても)ことが実態なのです。
その選任する視点は、経営トップから見て、「あいつなら何とかできるだろう」とか「あいつなら信頼がおける」といった主観的なものです。 これでよいと思うのです。
ここまで「規定」で縛るやり方は中小企業の体質に合わないと思われますし、作ったおそらく早々に経営トップがそれを無視してしまうでしょう。 規定はあくまでその時点の環境で作られたものであるために変化に対応できないものなのです。
ゆえにかえって細かい文章は邪魔になりますし、社員にとっても経営に対する失望の要因になります。 全職能給というのは、本当はどのような賃金体系なのでしょうか。
多くの企業で「ウチは職能給をやっているよ」という話を聞いてきましたが、よく見てみると単に等級別に作成した能力給表と年齢給表があるだけ、ということが結構見受けられました。 運用はキチンとなされていないことが多く、賃金表の中の適当な数字を探し出して帳尻を合わせるやり方が「職能給」と呼ばれていました。

おまけに三年前に作った賃金表だというのです。 つまりベースアップによる賃金表改定もしていないのです。
よく聞いてみると、どうも能力給と年齢給(本人給)を分けて運用することが職能給であると誤解されていたため等級が設定されてはいますが、その等級基準は明示されていません。 等級の運用は「ドンブリ勘定的」(以降「ドンブリ」と称します)でした。
職能給というのは職能資格(等級)制度が根本にあり、その等級基準を賃金とリンクさせたものを言うのですが、「職能」という概念がないままに賃金制度だけが先走りしていることが非常に多く見受けられます。 でももっとよく聞いてみるとこんな答が返ってきた企業がありました。
中小企業ではすぐに(短期間に)習熟要件が満たされてしまうので、職能給でいう等級なんかホントはないのだ。 ただ昔から主任とか課長代理とか次長とか役がついている人がいるものだから、その役と等級を連動させて給料とのつじつまを合わせている。
職能要件書も少し作ってはみたけども全然役に立つとは思えない。 6等級(最高等級)の職能要件なんか「リーダーシップがある、先見力がある、経営感覚がある」だよ。

こんなのでは基準にならないよね。 結局どうしたらいいのかわからないのでこじつけで賃金表だけ作ったのだ。
少しでも賃金制度の改定に着手された企業さんはこれと同じ状態になっていませんか?職能給というのは、もともと大企業に存在していた資格等級制度に「職務遂行能力」という概念を持ち込んで能力主義を鮮明にしようとして考案された賃金制度です。 「ポスト不足時代の人材活性化対策として、資格等級制度を持ち込んだところ、単純に資格を上げていくのは芸がないので、『職務遂行能力』という歯ドメ(目標)を作った」のです。
大手企業の賃金慣行を高度に合理化したやり方ともいえます。 最近このやり方に問題が起こってきました。
日本の大手企業の賃金カーブは、よくいわれている「S字」型(中年以降賃金は大幅に上昇していく)になっています。 そういった状態の中で、職能資格制度によって歯ドメを作ったものの、今までの慣行で「等級が上がらないから昇給はストップだ」というわけにはいかず、多くの企業で等級昇格の乱発が始まりました。
最近の企業内失業などというおかしな現象を生んだ要因であるとも言われています。 つまり給料と仕事が釣り合っていない人(企業内失業族)が今回のバブル崩壊とともに表面化し、今になってホワイトカラーの粛清などと騒がれているのです。
また一般の職能給では上位等級ほど賃金カーブがそり返るしくみになっているため、等級昇格の乱発による弊害が助長されてしまっています。 それを途中で断ち切るため、「年俸制」がにわかに脚光を浴びてきているのです。
「年俸制は賃金上昇の抑制策だ」という意見です。 問題点は的を射ていると思います。
このように大企業ではもはや従来型の職能給は崩壊を始めているのです。 以上のとおり、職能給はもともとの思想に「大手企業」というものがあるのです。
状況の違う中小企業が導入するのは無理があることが多いと思います。 そこで次に、その無理といった職能給のしくみと問題点について少しふれたいと思います。
その人が持つ普遍的な能力(その会社の一般的な職務であればどこの部署であろうと一定レベルの仕事がこなせるようになるであろう、という広い意味の保有能力キャパシティ)に、つまり「人」そのものに値段をつけることをいいます。 職務ごとにその職務に要求され期待される知識や技能の習熟、習得の水準を段階(等級)別に作成したもの(職能要件)によって能力の判定をし、処遇に結びつけます。

例えば「当社で入社五年目の主任とはこれこういった期待像である」という概括的な社員像を「全社的能力等級基準」で示します。 これを仮に3等級とします。
この3等級という概括的な能力等級基準を営業とか経理とかの職種に具体的にブレイクダウンしたものを「職能要件」と言います。 この全社的能力等級基準と職能要件をもとに構築した資格等級制度を「職能資格制度」といい、これとリンクした賃金処遇システムを「職能給」といいます。
職能給は、とおり、少々いいかげんであった年功賃金制に高度な論理性を与えたものといえます。 単に居るだけではダメですよ、あなたはあなたの仕事の中で能力を伸ばしなさい、でないと今までのように単純には賃金は上がっていきませんよ、ということを職能資格制度と賃金をリンクさせることで理論化したものです。
これには次のような問題があるのです。 「能力」のとらえ方は現実には非常に難しく、全社的能力等級基準は総論であるがゆえに基準が明確ではありません。
また逆に詳細な職能要件は、その細かさゆえにメンテナンスが難しくなり、等級管理(等級の線引)を複雑にするばかりでなく、職務の沈滞化を招いてしまいます。 逆手にとれば「これだけやればいいんでしょう」ということにもなりかねません。

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